ナビを探して④

トカラ列島奄美諸島、徳之島、福岡のいろんな島、東北の島、

とにかく沢山の島に行ったことがある。

そしてその島々に着くたびに、

「侘び寂びの世界だなー」と思う。

沖縄にも”島ちゃび”という離島苦を意味する言葉があるが、

沖縄の離島はまだ活気がある。

インフラ整備も本土に比較するとまだまだとはいえ、

沖縄の離島に沢山の予算がつぎ込まれ、

それらが観光資源の活用や地域活性化に活かされていることは、

上記の島々を見ると毎回強く実感する。

与論島

変な話だがとても離島っぽい。

離島然としている離島。

灼熱にさらされるコンテナの山、

閑散とした港周辺の風景、

テンションがあがる要素はゼロ。

がしかし、船を降りればナビがいるし、

よしけんもいる。

我々は下船口から桟橋を見渡した。

遠くからでも一際、男性ホルモンを放射している男がいる。

高指向性ホルモン放射を感じると同時に、

それがよしけんであることは皆すぐにわかった。

隣に教頭先生っぽい人白髪の男性が立っている。

あれがナビなのだろうか。

なんとも言えない感情を抱きつつ我々は桟橋へ降り立った。

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ナビでした。

 

島の男らしい精悍な雰囲気は昔と変わらないナビ。

よしけんも相変わらず温厚そうな雰囲気だ。

久しぶりの再会で盛り上がるが、

とくにあれこれ多くをしゃべるわけでもない。

そういえば昔から一緒にいてもそんなにしゃべらなかったなーということを思い出した。

ちなみに左端のケンボーとも東京で一緒に住んでいたことがあったが、

最低限の会話しかしなかったな。

我々はそんなにおしゃべりではないのである。

この後、よしけんのエスコートによる与論周遊、

大ちゃんが研究用に芋の葉っぱを集める作業(なんだそれ)

を経てナビ宅で再会することとなった。

 

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※右端の人はよしけんこと吉田憲司であり、ムエタイ戦士ではない。

 

 

よしけんはプロテイン事件のときと変わらずおっとりしている。

おっとりしていて天然である。

おっとりしていて天然・・・個人的にはあまり近づきたくないタイプだが、

笑いには事欠かない。

サイジ「おい吉田」

よしけん「吉田?」

サイジ「お前吉田だろ!」

という会話が死ぬほどおかしい。

ナビの近況を聞くと、

今年お母さんが亡くなり、現在お父さんは入院中だという。

車中しんみりしそうになったが、

ルームミラーに映るよしけんの大きい前歯を見ていると、

全然しんみりとはならないのであった。

さぁそろそろナビの家に行くか!

飲むぞー(既に飲んでるけど)

ナビの家はいわゆる古民家で、

入るとすぐにナビに促され今年亡くなったというお母さんの遺影がある神棚へ。

 

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与論島には仏壇がないそうで、大体このように神棚っぽい仕様になっている。

 

その後しばらくはナビ宅の庭でまったりしたり、

キャッチボールをしたりして遊んだ。

なぜ与論まで来てキャッチボールなのか。

それにはある事件が関連しているのである。

<牽制球事件>

その昔、我々草野球チーム「ワイセツ産業」で与論遠征をしたことがある。

地元のチームと親善試合をして、与論献奉で殺されるというツアーである。

我々のチームにかんのりーという男がいた。

かんのりーは、昔、ある大学を受験したことがあるということだけで、

未だに浪人カウントをされ続けている人物である。

今でも皆で会うたびに、

「かんのりー今年で何浪か?30浪くらい?」

と言われ続けている。

恐らく死ぬまで浪人生として扱われるでであろうかんのりーは、

その試合でファーストを守っていた。

試合の中盤だったか、

ランナー一塁で守備をしているときのこと。

ピッチャーのケンボーがファーストへ牽制球を投げたとき事件は起こった。

・・・この状況を文章で説明するのは難しい。

普通、ファーストは牽制球を受けてランナーにタッチをするものなのだが、

その時のかんのりーは牽制球に驚いて牽制球から逃げたのである。

 

なんか・・・考え事をしていたようで。

 

牽制球を投げたケンボーはマウンドから激しくかんのりーを叱責。

 

かんのりー曰く、「ごめんビックリした」

なにそれ。

 

その後、かんのりーの様子が段々おかしくなってくる。

 

試合中、ベンチに座っているかんのりーをふと見たら、

顔が真っ白になって、唇も真っ白になっているではないか。

「おい、前衛舞踏家!」

山海塾!」

我々がツッコむも見る見るかんのりーの生気がなくなっていく。

かんのりーの生きていこうとする力が徐々になくなっていくのが傍から見ていてよくわかる。

かんのりーは試合後、ホテルで翌日まで静養することとなった。

牽制球で具合を悪くしてホテルで寝るためだけに与論島へ行った男かんのりー。

これが我々の間で伝説になっているかんのりー牽制球事件である。

 

次で最終回かわからなくなったけど一応つづく。