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ナビを探して②

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那覇から与論はフェリーで4時間

 

あれからみんな就職したりやなんやかんやでバンドは解散した。

僕は東京へ行くことが決まり、ナビは県内最大手のゼネコンに入社した。

しばらくの間は宜野湾の海っペリに夜な夜な集まってみんなでビールを飲んだり、

ロケット花火をしたり、アパシーな雰囲気だけど遊ぶみたいな変な時期があった。

芝ちゃんがいつもハードリカー(野蛮酒)を飲んでいた記憶がある。

そんな生き急いでいるような芝ちゃんも一緒によく集まった。

ちなみに、我々はロケット花火を手持ちで飛ばしていたんだが、

ナビは、ロケット花火の柄以外の先っぽが飛んでいくと思っていたらしかった。

そして、導火線がバチバチいっているのになぜか柄を離さず、

我々の「バカ!早く離せ!」と言う声も虚しく、

手元でロケット花火を爆発させたことがある。

火の粉が彼のロングヘアに撒き散ってみんなで

「天の川みたいできれいだな」などとのたまっていた。

そんな和気藹々な時期も過ぎ、東京でナビが会社を辞めた話を聞いた。

沖縄に帰ったとき彼と会ったが、自分が知っているナビではなかった。

なぜそうなったかは解らないが、とにかく別人のようになっていて、

思い出もなにもかも失ったような気持ちになった。

それからナビは故郷の与論島に戻り、

我々はまた日常に戻った。

話は変わるが、

”よしけん”というナビの後輩の男がいて、

ナビと同じ与論島から琉大に入ったヤツで、

風貌は男性ホルモンが服を着ているような感じだが、

性格は恐ろしいほどおっとりしている。

会話に少しディレイがかかっているので、

面と向かった会話でもブラジルとの衛星中継のようだった。

プロテイン事件>

毎週日曜日には野球をやってよしけんの家で酒を飲むという時期があった。

みんなでワイワイ会話をしている時、

急にけんぼーが「オエーっ」と言いながらベランダに走り込んでなにやら吐いている。

目撃者によると、

手癖の悪いケンボーが、棚の上にあったプロテインの箱を勝手にとって、

スプーンですくって食べたらしい。

ところが中身は洗濯用洗剤だったとのこと。

さらに目撃者によると、よしけんはそれを見ていたが、

「あー・・」としか言わなかったとのこと。

「それ洗剤だから食べちゃダメ!」と言うべきところを、

「あー・・」としか言わないおっとりぶり。

そして逆ギレするケンボー、

それに対して周りから手癖の悪さを叱責されるケンボー。

この話も盛られに盛られて、

「座っていたケンボーの口から急に泡が出てきた」

という話にまで捏造された。

閑話休題

今回、与論島に行くにあたり、

よしけんの協力なしではなにもできなかった。

ちなみによしけんはかなりの天然である。

与論滞在中も、サイジが「おい吉田(よしけんの本名)」とよしけんを呼んだら、

「・・吉田?」って返答してて、皆で「お前大丈夫か!」と、

爆笑の渦を作っていた。

 

③に続く